わッつ「ミニ」ギャラリーでは、山中良子・西尾千賀子・野田和子さんによるミニ展覧会【伊勢型紙と和紙で彫る「おくのほそ道」後期】を6月1日(水)から12日(日)まで行います。
松尾芭蕉の旅路、奥の細道を伊勢型紙と和紙で表現し、俳句と共に展示します。
宮田雅之切り絵画集「おくのほそ道」を参考にして彫ることに挑戦しました。今回はその一部です。
山中良子
長い教員生活を定年退職し、書道を学び、師範を取りました。そんな頃、伊勢型紙作品を見る機会があり、これなら書の大作などの制作をする体力がなくなっていた私にもできるかと考えて始め、これまで15年ほど取り組んできました。伊勢型紙の伝統文化としての奥深さや魅力に励まされて今日まで制作を続けております。
・日本エストニア友好協会賞
・愛知県教育委員会長賞
・東海テレビ賞
・豊田市文化振興財団賞
・名古屋市市民芸術祭 市長賞
他多数受賞
西尾千賀子
仕事の退職を機に、文様の奥深さや細かさが気に入り、伊勢型紙を始めました。家での時間で伊勢型紙や和紙切り絵、押し花などの新しい作品を制作しています。
ミニ展覧会風景&作品たち
「かさねとは八重撫子の名なるべし 那須野」(野田和子)
[訳] この子の名が「かさね」とは優雅な名だ。子供をよく撫子にたとえるが、名を「かさね」というからには、撫子は撫子でも八重の撫子であろう。(引用元:weblio https://kobun.weblio.jp/)
「荒海や佐渡に横たふ天の川 越後路」(山中良子)
【句意】目の前に、はげしい波音の聞こえる暗い荒海が広がり、その向こうに佐渡の島影が黒く見える。仰ぎ見ると、空には天の川が、佐渡の方へしらじらと横たわっている。(引用元:「関西吟詩文化協会」http://www.kangin.or.jp/learning/text/poetry/s_D2_01.html)
「今日よりや書付消さん笠の露 別離」(西尾千賀子)
【意味】ずっと旅を続けてきた曾良とはここで別れ、これからは一人道を行くことになる。笠に書いた「同行二人」の字も消すことにしよう。笠にかかる露は秋の露か、それとも私の涙か。(引用元:「奥の細道 朗読」https://hosomichi.roudokus.com/)
「寂しさや 須磨に勝ちたる 浜の秋 種の浜」(野田和子)
【句意】古来あわれ深いものとして知られる須磨の浦の秋よりも、種の浜の秋景色は、さらにもの寂しくてあわれ深い。(引用元:「芭蕉翁 岐阜句集&句碑」http://www.ict.ne.jp/~sasa-mi/menu6.htm)