わッつギャラリーでは、2011年10月7日(金)から10月19日(水)まで、名古屋造形短期大学三期卒業生による「造短 華の三期・卒業四十年記念展 The 40th anniversary of our graduation」を行います。
出展者一覧(出展者、タイトル、芸術分野)
恩師
坪井孟幸 a tale of Kaishonomori (海上の森 物語)
岡本年尾 川上クラブ山荘 山荘図
洋画
伊藤秀男 うしお 絵本
伊藤正好 non titlei 平面
池田均 古九谷風西瓜文大皿 陶芸
桜井明義 吹雪の中 パステル画
小林俊樹 もの想い アクリル
澤村典子 あかり / 白化粧 桜鉢 陶芸
茂手木登子 薔薇 水彩画
高木重子 雫 / 野菜アート 写真
鵜飼久美子 菩薩になれなかった女性達 / 黒ゆり
菩薩に守られる子供達 / 癒やしの世界
彫塑
水野教雄 練り込み陶筥 陶芸
池田富義 キリン / オブジェ オブジェ
金田正司 ウテルスの磁場 オブジェ
ビジュアルデザイン
西尾敏久 大: 鮎たも枠 “キラキラ長良”
小: 渓流たも枠 “天の川”
鈴木和雄 福井より愛をこめて・・・
ペン画「吐息」 / 墨絵「selfish 私心」
ペン画・墨絵
鈴木敏春 お仕事です 私の・・・・・・ ファイル資料
山口まち子 Tree ペーパークラフト
プロダクトデザイン
山田進二 和 / 壺 陶芸
大橋一生 遊び玉・・・ ト ンボ玉
片山光圓 空き缶細工 捨てる缶ありゃ、疲労感あり
R・アート
小此木隆雄 試作・・・? プレゼン試作
加藤昇 三光寺庫裏新築工事 建築作品パネル
森千枝子 立ち雛 木彫
協賛
西野創 ユニホーム / メロンとぶどう
アクリル
(現大学洋画研究室職員)
元名古屋造形芸術大学学長である寺光彦氏より、この展覧会についてお言葉をいただきました。
華の三期・卒業四十年記念展
造短・華の三期展を卒業四十年の記念に発案された。思えば大学紛争により東大は入試を中止、日展は改組され、美術系大学も紛争活発な真っ直中の入学年であった。翌年には大阪万博が開催されるも日宣美は解散、活動の幕を閉じる。それらは体制の硬直化の反動でもあったろう。当時、稲葉地といえば周囲にはまだ長閑かな風景があり、キャンパスに集う者すべてがその開放的な空気のなかで歩み始めていた。いまその名古屋造形に草創期の気風は受け継がれ、進展してきたことは誠に喜ばしい。とはいえ、今日日本の大学には存続が危ぶまれる多くの大学がある状況と、一方人材育成を担う大学には多くの期待が寄せられているのである。
このような狭間で多方面の要請に応えるべく運営の充実に取り組まれていることは誠に心強いことである。
この秋の十月に小牧キャンパスでは「造形芸祭」が開催される。これに「勝手に連帯協賛」と。企画の意図は芸祭に少しでも「華」が添えられたらという、控えめだがどこか造形のOBらしさが感じられるのである。形式がどうあれこの企画がキャンパスの「芸祭」と通庭した仕掛けと成ればと願うばかりである。
会場はキャンパスの近くにあり、しかも洋画OBのK氏オーナ画廊その好意という。願ってもないことである。四十年前、五コースに専攻した諸氏の作品によって会い集うことになる。会場・スペースのこともあり最小限の制約があるものの出品者の意図が最大限みとめられている。その寛容な自由度に共感し、コラボレションされる。特別な仕掛けがあるわけでもない。会場に訪れた人たちがともに持ち帰ることになるだろう共感こそおまけの「芸祭」ではないか。其処に自由な連帯の姿がみえてくる。楽しみである。
寺光彦
名古屋造形同窓会による小冊子「造形」43号(p.19)にて、この展覧会について取り上げていただきました。