わッつギャラリーでは、2011年4月22日(金)から5月18日(水)まで、森哲荘さんによる「森哲荘 自画像展 - 私を見つめるわたし」を行います。
森哲荘さんは、1946年に滋賀県米原市上丹生に生まれ、15歳ごろより現在まで約50年木を彫り続けている木彫り職人です。
森さんには今年の2月に2週間ほど、「森哲荘 木彫り展」と題してわッつギャラリーにて展覧会をしていただきました。
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今回、森さんが展示して下さる作品は本職の木彫りではなく、なんと40年以上前、森さんが25から28歳ぐらいの時の3年ほどの間に水彩で描いた自画像13点です。
その当時の森さんは大変な孤独を感じる生活を送っていました。
孤独が故に絵のモデルが森さん自身しかいなかったこと、元々絵や人間に興味があったこと、自分を見つめて(自分と向き合って)自分が誰かを知りたかったこと、自分を表現するのに絵が1番適していたことなどから、自画像を描くことにした森さん。
それまで絵の教室に通ったり絵の先生に付いて絵を習ったこともなく、一般的に言えば絵に関しては素人でしたが、古本屋の「芸術新潮」という雑誌に載っている有名人の絵をひたすら眺めることで絵を独学し、最終的に10点以上の自画像を描きあげました。
しかし森さんが28歳の時、今の奥様と出会って結婚したことでそれまでの孤独から解放され、それによって自画像を描く必要がなくなり、自画像を描くのをやめました。
そしてそれ以後、森さんは1枚も自画像を描いていません。