わッつギャラリーでは、2011年11月04日(金)から11月16日(水)まで、澤村典子さんによる「人物デッサンと香人形展」を行います。
澤村典子
典笑窯
1971年 名古屋造形短期大学卒(洋画専攻)
1994年 陶芸を始める(地方展に数回入賞)
2003年 創造美術展入賞
2005年 大垣市ペアーレにて講師
2007年 自宅にて陶芸教室「典笑庵」開講
澤村さんは、岐阜県の関ケ原にお住まいの陶芸家で、わッつの主宰とは名古屋造形芸術短期大学時代の同期(洋画専攻)です(知らぬ間に油絵の世界へ入ってしまった、と澤村さん談)。
短大卒業後、多忙な生活を送り、芸術から一時期遠ざかっていましたが、多忙な生活にゆとりができ始めた15年前、わッつ主宰と共に、ある信楽焼作家の作品を見に行ったことで澤村さんの人生は一変。その信楽焼作家の作品を見た瞬間、陶芸を(死ぬまで)やりたいと強く思い、その道に進むことを決めたそうです。
小さいころから泥遊びが好きで、その影響で立体物が好きであった澤村さんですが、陶芸経験はなし。
10年前、一時的に油絵へ戻りましたが、15年前に受けた衝撃がその後も忘れられず、陶芸が実際にいろいろ遊ぶことができ(形や色など)、いろいろな用途に使える実用的なものを作ることができるということもあり、再び陶芸を始め、現在に至ります。
2010年10月 「くつろぎの器展」
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2010年11月 「陶の灯 ・ ・ ・ de クリスマス」
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澤村さんは昨年、わッつギャラリーにて展覧会をして下さいました。
この度の展覧会では、人物のデッサンを7点、香人形を11点、その他の陶器の作品を10点以上出品されています。
澤村さんは10年ほど前、陶器作品を作るにあたり、形(立体)のとらえ方を勉強する(観察力を高める)必要があると強く感じ、その勉強の一環として約3年間、デッサンを勉強する講座に通いました。この度の人物デッサン7点はその3年間で描きあげたものです。
一方、香人形に関しては、人形の中でお香がたけたら玄関や部屋に人形をかざる際に匂いがしていいのでは、とある時ふと思ったことがきっかけでした。そして、人物デッサンで形のとらえ方の勉強をした後に香人形を本格的に作り始めました。
澤村さんの香人形は口がなく、目をつぶったものが多いのですが、これは人形のモデルが澤村さん自身であることから来ています。というのも、澤村さんがこれまでの人生で得た教訓が「見ない、言わない」、つまり「きたないものを見ない、嫌なこと・余分なことを言わない」で、その教訓が人形に投影されているため、口がなく目をつぶった人形が出来上がったとのことです。